米国政府がTikTokを「包囲攻撃」、自由競争は絵空事に

来源:人民網日本語版  时间:2020-08-06 09:23:05

  米側は先ごろ、もしTikTok(ティックトック)が9月15日までに買収されなければ、その米国事業を禁止すると脅しをかけてきた。なんら証拠を示せない状況下で、米側は「国家安全保障」という概念を濫用して他国の企業を抑圧している。TikTokの境遇を見ると、米国の現在の市場環境に疑問を抱かざるを得ない。

  米国がTikTokを全面的に「包囲攻撃」

  米国はかつて発言体系がオープンな市場であるとみなされていた。しかしTikTokの境遇はこの伝説を覆している。

  TikTokの有名ユーザー9人がこのほど米国の個人メディアプラットフォーム「Medium」で発表したトランプ大統領への公開書簡で「インターネット大企業の独占により、Z世代(1995年代後半から2009年生まれの世代)はネットワークの中立と情報の自由を犠牲にすることとなった。大企業の独占は世界のインターネットに対する定義を狭めた。TikTokはフェイスブックやインスタグラムなどのソーシャルメディアが決して実現することのできないインタラクティブ性を実現した」と述べている。

  TikTokはさらに、楽しさに満ちた、他とは違ったショート動画によって、インターネットの場に充満しつつあったヘイトや対立の雰囲気を解消した。

  文化形態やイデオロギーの面で優越感を抱いている一部の米国人にとって、このような状況は受け入れがたいものだった。

  なぜなら、それは彼らが手にした文化の定義権と主導権を失うことを意味するからだ。そしてインターネット文化の主導権を失うことは、インターネットという場を通じて世論や民意を操作する能力の低下を意味している。大統領選挙で不利な形勢にあるトランプ大統領にとって、この点がその逆鱗に触れたと言ってもいいだろう。そのため手段を問わずTikTokに圧力をかけたのだ。

  米国式「自由市場」は相手によってやり方を変える

  TikTokがマイクロソフトと合意するとみられている買収では、明らかにマイクロソフト側が大いに得をすることになるだろう。

  これより前、TikTokの海外業務売却対価に関する噂では、TikTokの評価価値は約500億ドルだとされていた。仮にそうだとしても、TikTokが海外市場に進出して以来の拡張スピード、潜在的価値、商業化イノベーション能力を考慮すれば、マイクロソフトとの取引が「安売り」になるのは疑いようもない。

  買収を行うかどうかについて、トランプ大統領の立場は二転三転している。ある匿名の米国国家安全保障関連の高官によると、TikTokを蚊帳の外に置いた交渉方式は「取引の芸術」なのだという。

  従って、なぜマイクロソフトがわざわざ米国政府に感謝したのかは容易に理解できる。この取引が成立すれば、マイクロソフトは極めて安いコストでソーシャルメディア分野に進出し、新たな消費者業務を開拓できるからだ。これまで彼らはこの分野でまったく実績がなかった。

  しかしこの大規模な取引は自発的なものではなく、トランプ政権の干渉によるものだ。自由競争はここでは絵空事になってしまった。

  TikTokのライバルであるフェイスブックはさらに耐え難いだろう。中国への責任転嫁はさておき、フェイスブック傘下のインスタグラムは、TikTokと同様にユーザーがショート動画をシェアできるよう、「TikTokの模倣版」である「Reels」を打ち出そうとした。これより前に彼らが打ち出したもう一つの模倣サービスである「Lasso」はすぐに失敗に終わっている。

  米国監督管理当局はその模倣行為を不問にした。知的財産権保護において、意外にも相手によって違った対応が取られていることは、極めて皮肉というほかない。

  中国企業叩きの裏側にある米国の思惑

  トランプ大統領が政権を握って以来、中国の科学技術に対する圧力はエスカレートし続け、その範囲も広がり続けている。それは米国経済の競争優位性を保ち、中国の科学技術の台頭を抑制するためだ。

  TikTokの影響力が日増しに高まり、米国で1千万規模の若いユーザーを抱えるようになるにつれて、米国は文化や政治面での自信が大きく揺らぎ、TikTokに圧力をかけることで米国の政治とイデオロギーの安全を守ることが必要になった。また、米国では新型コロナ感染症が引き続き蔓延しており、経済では第二次世界大戦以降最も深刻な景気後退がみられ、社会騒乱が絶えず激化し、選挙政治が大きく破綻し、トランプ大統領の選挙情勢は全面的にバイデン候補に後れを取っており、現在の米国政府は国内の対立の焦点をずらし、国内のポピュリズム的共通認識を形作り、政治的に不利な局面を変える必要に迫られている。つまりTikTok叩きは、トランプ政権にとって手中の札にすぎない。

  米国は使い古した手口を再び持ち出し、「データを中国政府の手に渡さない」や、「米国の国家安全保障と外交利益を確保する」ことを理由として、実際には科学技術保護主義を取っている。その裏側にあるのは中国抑制という戦略的思惑だ。中米経済貿易や科学技術、外交、サイバーセキュリティ、人文などの分野での競争がますます顕著になる背景の下、米国がTikTokに対する略奪のような行為を強行しようとするのは、中国を全面的に抑制し、「新冷戦」をしかけるための手段の一つにすぎない。

  現在、米国のTikTok叩きはすでに単なる科学技術と経済の範疇を超え、ますます多方面に影響が及んでいる。

  米国の科学技術業界叩きは自由市場の死を意味する。米国の科学技術が世界をリードし、絶対的優勢にあった頃には、「自由な経済と開放された市場」を口実にして、他国に門戸を開放することを要求し、最大限利益を得ようとした。それが中国の科学技術企業が発展を加速させ、米国に対する潜在的脅威になると、米国は「自由市場」の偽装をかなぐり捨てて、「国家安全保障」や「データのプライバシー保護」を声高に主張するようになり、だまし取るような方法で米国の科学技術の霸権を守ろうとしている。

  米国の科学技術の霸権的行為や保護主義行為は、極めて良くない模範効果がある。割れた窓を放置しておくと他の窓も割られやすくなるという「割れ窓効果」のように他国が次々と模倣することになり、自由市場の死をもたらすかもしれない。(編集AK)

  「人民網日本語版」2020年8月5日 

责任编辑:焦竞赛
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